< Blog

4. 鮮明なフィードバックを得る

September 10, 2021 顧客体験

By 内海 雄介(Utsumi Yusuke)

数ヶ月前の体験のことを回答しようと思っても、なかなか詳細については覚え出せないので、Medalliaではできるだけ即時のフィードバックを得られるようにクライアントをサポートさせて頂いております。今回のブログでは、そのような即時のフィードバックを得ようとした際の注意点について共有させて頂きます。

即時フィードバックのメリット 即時フィードバックは、回答者が製品やサービスを使用している時、または、その直後に収集します。その場で収集しなければ見過ごしてしまうようなインサイトを発見でき、何か問題がある場合でも即時で対応ができます。これに加え、非購入者など、通常であればフィードバックを取ることのできない層にもアプローチすることが可能になります。例えば、ウェブサイト上で何か商品を検討していたにも関わらず、閉じるボタンを押そうとしているお客様にアンケートを取るようなケースです。

即時フィードバック実施時の考慮点 お客様や非購入者がフィードバックを提供しやすく、回答することへのハードルをなくすようなフィードバックの収集方法を選択しましょう。例えば、ウェブ・アプリ上のやり取りであれば割り込み型で即時にフィードバックを聞いても良いでしょう。もしお客様の動作を妨げるリスクを気にするのであれば、ウェブサイトのサイドバーでのアンケートを採用すれば、ユーザー体験への妨げを最小限に抑えることができます。店舗での対応であれば、QRコードの印刷されたカードを渡して回答を依頼するのも良いかもしれません。レジカウンターに収集端末が設置されているケースもありますが、店員の目の前で回答させるのは、正直なフィードバックが聞けないことがあるので避けた方が良いかと思います。

フィードバックに即時対応できる体制にする 即時フィードバックに対応できるように、体制を整えておきましょう。フィードバックに迅速かつ有効な対応ができるように、対応とエスカレーションのガイドラインも決めておきましょう。フィードバック内容に応じて誰が対応するのか、また、メールで対応するのか電話で対応するのか、そして、いつまでに対応するのか、などです。

例えば、ホスピタリティビジネスでは、お客様の滞在終了までに問題を解決するため、従業員は迅速にフォローアップすることを期待されるかもしれません。小売業で非購入者から製品のフィードバックを収集する場合は、製品の課題を短時間で解決するのは不可能な場合もありますし、対応の速さがそれほど重要ではないケースもあります。また、お客様のフィードバックに対する対応がいつ頃になりそうか、お客様に伝えましょう。

法的側面についての考慮事項 テキストメッセージでURLを送付することを検討している場合、リンク付きのテキストメッセージを携帯電話に送信することに対して許可を得ているか注意してください。お客様へのテキストメッセージ送信や、送信料の責任の所在についても法的な観点で確認が必要な場合があります。テキストメッセージ送信に関連する法的考慮事項は、貴社の法務部門と検討してください。

より詳しく知りたい方は、下記よりベストプラクティス集をご覧ください。

「ベストプラクティス集 – 体験が起こっている時に、すぐにその場で顧客フィードバックをキャッチする」をダウンロード

「顧客体験を改善するためにお客様のフィードバックを利用する」一覧に戻る

内海 雄介(Utsumi Yusuke)

シニアマネージャー、プロフェッショナルサービス

日本のプロフェッショナルサービスチームのリーダーとして、日本を始め、東南アジア、韓国のクライアントに対して、顧客体験プログラムの設計、ITプロジェクトマネジメント、顧客体験プログラムに関するコンサルティングを提供。保険業界、通信業界、eコマース業界、製造業など多岐に渡る業界のクライアントに従事した経験を有する。現職の前には、SIer、コンサルティング会社、eコマース会社にて、プロジェクトマネージャーとして10年以上、ITプロジェクトに従事した経験を持つ。シンガポールのナンヤン工科大学でのMBAを保持しており、ITだけでなくビジネスに対する幅広い知見を持つ。